ネガティブな自分をゆるす本を読んで

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本の感想

こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害や休職、復職を経験して、これは飄々と軽々と生きていけるんじゃないか?と学んだことや思ったことをコツコツお届けしたいと思います。

今回は心理学者・臨床心理士の植木理恵さん著「ネガティブな自分をゆるす本」を読んで大切だと思った箇所をお伝えしたいと思います。

こちらは職場の同僚に紹介してもらいました。自分が本屋で見つけたら手に取らないタイトルです。人が読んでいて「ちょっと気になる」と手に取ることはありませんか?それに近いです。

むやみなポジティブは目指さなくていいよという内容です。同僚は「こころの色パレット」の項目が響いたようです。私は「『攻め』のネガティブ・シンキング」が響きました。

『攻め』のネガティブシンキングは全部で7つあります。その中で私もわかるなと実感した3つをご紹介したいと思います。

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ネガティブな感情にとことん付き合う勇気を持つこと

「勇気を持つこと」というよりは「ネガティブ感情にとことん付き合うこと」に深く頷けます。

わかるなと思う理由は人生で2回、大きな挫折体験をしました。落ちるとこまで落ちたことで「自分はどうしたらいいだろう」「出来ることはあるかな」と次に繋げられることが出来たからです。

この落ちるところまで落ちるというのが「ネガティブな感情に向き合うこと」でした。

元々、敏感なHSP気質もあり「深く考えることが通常」の私の性格が、うまいこと挫折体験を乗り越える力になったんだと思います。

底の底まで落ち込むことで、自分や出来事の照らし合わせや分析ができ、次の行動が見えてきます。そして、気持ちの燻りの時間が早くなります。例えば

「あぁ、オンライン会って難しいな。うまく出来なかった」という落ち込みを底の底まで落ち込みます。
・「初めての人にどう思われたかな…」
・「回線が切れて焦っちゃったな…」
・「声が弾んでなかったな、退屈だったんだろうな…」
・「相手の話の言葉を言い間違えたり、捉え違えてしまったな…」
●「あぁ、私ってダメなやつだ…」とことん落ち込みます。

段々と落ち込むことにも飽きてきます。

とことん落ち込んだ後は認知行動療法の7つのコラム法にならって「反証」していきます。

「初めての人にどう思われたかな」
→「初めての人も緊張していた。どんな気持ちかは聞かないとわからない」

「回線が切れて焦っちゃったな」
→「回線が切れることもオンラインだとありえる」

「声が弾んでなかったな、退屈だったんだろうな」
→「声が弾んでいないと楽しんでいないのかな?ゆっくり話すペースの人なのかもしれない」

「相手の話の言葉を言い間違えたり、捉え違えてしまったな」
→「全て聞き漏らさないようにしなきゃなんて思っていなかった?言い間違い、捉え違いってゼロにしないといけないの?」「…そうでもないかもしれない。だったら次に向けて、出来ることはあるかな?」

反証した後は、次にできることの計画や行動をできる限り思いついてみます。

「初めての人にどう思われたかな」
→「初めての人も緊張していた。どんな気持ちかは聞かないとわからない」
→「最後に感想や話しておきたい事があるかの時間を作ってみよう」

「回線が切れて焦っちゃったな」
→「回線が切れることもオンラインだとありえる」
→「回線が切れたパターンの進め方を簡単に書き出してみよう」「焦ったら一度呼吸を整えよう」

「声が弾んでなかったな、退屈だったんだろうな」
→「声が弾んでいないと楽しんでいないのかな?ゆっくり話すペースの人なのかもしれない」
→「相手の声や姿の分かる範囲で、自分のペースから相手のペースに合わせてみよう」

「相手の話の言葉を言い間違えたり、捉え違えてしまったな」
→「全て聞き漏らさないようにしていなかった?言い間違い、捉え違いってゼロにしないといけないの?」
→「聞き取りにくかったら、聞き返してみよう」「こんなに編み出せた中で、次は1つでも出来たらOK!うまくできた!と自分はできたと認めてみよう」

こんな風に私の例だと落ち込むことで回復が早くなります。

「誰々がさ~」と他罰的に持っていくと、恨み辛みや責任のなすりつけ合いに落ち着いてしまいます。そして、堂々巡りになり回復が遅くなります。毎回、上記のように行える訳ではなく、瞬間的に他罰的になることも私は今もあります笑。

「可変性のないこと」は深くつきとめない

可変性のないこととは、自分の性格やルックス、会社や大きくみると日本、などある程度固まった要素や資質のことです。自分がどう取り組んでも変化がしにくいものです。そこに原因を突き止めても変化するのに莫大なエネルギーが必要になります。

変えられる可能性のある、練習量や作戦、方法といったものに焦点を当てていくと、反省に繋がり「次」に活かしたり期待することができます。

変えられないものへの突き詰めは私もよくやっていました。変わるはずないのにあれこれと変化を試して、変えられず、結局燃え尽きてしまうことは充分経験しました。

それが変わってきたのは、復職してからの仕事の取り組み方に表れてきたかなと感じます。

「新人に仕事の流れを何回伝えても覚えてもらえない」

「年代がゆとりだから仕方ない」
「皆のペースに合わせてもらわないと」

→「伝えてダメなら、聞いてくるまで引いてみよう」
→「自分以外の人から、もう1回伝えてもらおう」

ゆとりだから仕方ないは、一時的なストレス回避なのでいけないわけではないのですが、生まれた世代は変えることはできません。

また、職場のペースに合わせることも大切なのですが、1人ひとり仕事の仕方や作業量は異なることと、前職の経験も異なるため全部合わせることは難しいです。

こちらから伝えることで成果が見えにくいならば「他にどんな方法があるだろう?」とアイディアを考える時間に使うことが先決になると思います。

人を変えて伝えてもらったり、一歩引いて見守る、または覚えにくいものはないか、過去はどのような方法で仕事をしていたのか、その新人さんに聞いてみることも方法を探る手立てになると思います。

人に感謝できるような落ち込み方をする

これは時間が経って「今、振り返ればあの時は…」と実感できるかと思います。落ち込み最中だとなかなか気づきにくいかもしれません。この落ち込み方ができると回復が早まり、視点も広くなります。

私は苦しかった出来事や人に対して「自分が成長できる機会をくれた」と捉えて感謝する方向に持っていきます。苦手な人に対しては「こういう人が苦手だと知る機会をくれた」関係性がダメになった人に対しては「苦しかったけど、同じくらい楽しいこともあった。人生で楽しい時間があることを教えてくれた」と思いました。

これができると次の行動に移せました。トライ&エラーをすることへの躊躇がどんどん減ってきて、いつの間にか「やってみないとわからないじゃない」という自分の軸が作られてきた感覚がありました。

最後に

人から明るいね元気だねと言われることが増えた私ですが、本質はゴリゴリのネガティブ人間です。

ポジティブに捉えようではなく、ネガティブでもいいじゃないと改めて教えてもらえた本です。ネガティブもそんなに悪いことばかりではないですよ。

ブログが、区切りのよい50記事目になりました。見てくださる方がいることで続けられています。ありがとうございます。今後もコツコツと書いていきたいと思います。

この記事が何かのお役に立てたら幸いです。また次の記事でお会いしましょう。

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