自分のためのセルフケア

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リワーク(復職支援)での学び

こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害になり休職、復職を経て、週末は借りている畑の世話をしながら現在も同じ業界で働いている30代です。

今回はメンタルヘルスの健康を保って働くため、自分のためのセルフケアについて書いていきます。

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健康とは

身体、精神、および社会的に完全に良い状態であることを意味し、単に病気ではないとか、虚弱でないということではない(WHO翻訳)。

メンタルヘルスのセルフケア

どうしたらメンタル不調を防げる?

1、早期発見、早期に対応
①自分の傾向を知り、ストレスサインに気づく。
②原因を考える。
③改善策を考え、実践する。
④ストレスサインが改善されたか確認する。

2、普段からできること
生活リズムを整える。より良い生活習慣を保つ。

自分の傾向を知り、ストレスサインに気づく。

3つの側面からのストレスサイン

1、身体面のサイン
不眠、痛み(頭痛・胃痛・腹痛…)
動悸、冷や汗、下痢、手の震え、疲労感、食欲低下、めまい、ふらつき
2、行動面でのサイン
①出勤状況:遅刻、欠勤、早退の増加、フレックス勤務、通常に出社しても上の空
②業務:集中力低下、ミスの増加
③対人関係:協調性低下、挨拶を避けるようになる
④日常生活:生活時間の不規則化、睡眠時間の乱れ
⑤逸脱行動:アルコール依存、異性トラブル、ギャンブル、借金、家出
3、精神面でのサイン
①情緒不安定:不安感が強い(人や電話が怖い)、感情の起伏が激しい、他人の言動を気にする、落ち着かなくなる、イライラする、考えこむようになる、些細なことで怒る
②性格変化:暗く陰気になる、無感情になる、爆発しやすくなる
③精神障害:抑うつ状態から自殺に至ることもある
番外編
気分がハイの状態の時:予定を詰め込む、行動が子供っぽくなる、
過剰行動、集中してタスクをこなす(私生活でも)

*以上の3つの側面のサインより、2つのサインが現れ始めたら注意と一般的な会社に呼びかけられるようになっています。

私は番外編の気分がハイの時が当てはまり、私生活でも集中してタスクをこなすことがあります。調整できるようになる!とこれからイメージをして過ごしていきたいと思います(笑)。

特に不眠は注意

・入眠困難:寝付きが悪い。
・中途覚醒:眠っている間に頻繁に目が覚めてしまう。
・早朝覚醒:朝早くに目が覚めて、その後再入眠できない。
・熟眠障害:十分寝たはずなのに、熟睡した感じがしない。

*うつ病の初発の4割、再発時は6割弱が不眠が先行しています。

私も不眠については深く共感します。私も適応障害の予兆だった、体調不良の最初の症状が「起きられない」だったからです。発症から6ヶ月前から起きることに苦労し始めました。

学生の頃から寝起きはスムーズではなく、血圧も80/40が平均の体でした。1つの原因としてわかったのは自律神経の上がり方でした。

クリニックで「自立くん」と言う自律神経のグラフを測る機械を使って調べたことがありました(検索しても出てこないので、別の名前だったかもしれません)。

確か、手首と足首に器具を付けて、座っている状態と立ち上がった状態の自律神経を測ってグラフに現れる機械でした。

私の場合は椅子から立ちあがる時、一気に自律神経グラフが上がる状態でした。車で例えると急にエンジンを吹かして発進する状態です。それが私の自律神経のパターンでした。

元々座っている状態から立ち上がると、目の前がブラウン管時代のテレビ画面のように砂嵐になることが毎回でした。私はそれが通常だと思っていましたが、あまりこの話をしても共感してもらえず、後に「起立性低血圧」の状態なんだと本やネットで知りました。

そのため、瞬発力はあるのですがスタミナがありません。この自律神経の上がり方を踏まえて私が教えてもらったことは「ゆっくりスタートする」でした。

ゆったりしたペースで構えることはできる時もあり、20代の頃よりは身につけられたと思いますが、周りの人や環境に影響されるとやはり乱れます。

自律神経のリズムを整えることは私の睡眠、メンタル面にも大いに安定へと導いてくれました。睡眠リズムの作り方についてはこちらで詳しく書いています。



「いつもと違う」という感覚を大切に

眠れなくなるとじんわりと時間をかけて、脳が正常な判断ができなくなってきます。

私もその1人で極端な考えだと「眠らない方が起きられない心配をしなくて済むから、眠るのをやめよう」と本気で思って眠らない日もありました。

加えて、結婚生活で生活資金が少なくなってきた時は、消費者金融の看板に目がいくようになったり、すれ違う人のカバンや会計をしている人の財布に視線が向くようになりました。

「あぁ、盗みを働きたくなる気持ちってこういう感じなんだろうな」と自分でもヒヤリとした瞬間を今でも覚えています。

ストレスを感じた時、どんなサインがありましたか?

いつもの自分じゃない、いつもの考えじゃないという状態に気が付けます。「いつもと違う」という感覚が本当に大切になってきます。

ストレスサインに気づいた後は

例:夜に寝付けないとします。

②原因を考える。

・仕事が忙しく、家でも仕事のことを考えてしまう。

・上司に怒られたことがショックでつい考えてしまう。

・休日に家にいて運動量が減っている。


③改善策を考え、実践する。

・休日はリラックスできる時間を作る。

・入浴時間を長くしてみる。

・仕事がスムーズに進められる方法を人に相談する。

・カウンセリングを受けてみる。


④ストレスサインが改善されたか確認する。

サインが2週間以上続く場合は医療機関に受診してみましょう。

大学生が鬱になりやすいという研究もあります。それまでの規則正しい時間から、生活リズムが乱れることが多いため。睡眠時間を1時間伸ばしたら血圧が下がったという研究もあります。

普段からできることは食事・睡眠・運動の生活リズムを整えることになります。

生活習慣は感情の変化や体調にも影響します。

事例を見ながら

Bさん 28歳(入社4年目)職位:SE 開発担当

20XX年
6月:入社4年目隣、初めてリーダー業務をすることになった。不安もあったが、課長の期待に応えたいと思った。リーダー業務が始まり「うまく出来るのか」「何か起こったらどうしよう」「期限までに終わらなかったらどうしよう」と不安でいっぱいだった。

7月:進捗遅れについて会議で聞かれても答えられず怒られるようになった。自分でなんとかしたいと思ったが、うまく立ち回れない感じが続いた。仕事が進まず、帰宅時間が終電間際になった。週末はフットサルをするのが好きだったが、出かけるのが億劫になった。徐々に寝付きが悪くなり、夜中に数回目が覚めるようになった。

8月:朝布団から起き上がれず、フレックス出社が増加。仕事中に胸が苦しくなって、席を立つことが増えた。課長に進捗遅れについて相談し指示対応をもらうが、また何か起こったらという不安が常にあった。

10月:朝頭痛がひどく、半休や年休が増加。課長からアドバイスをもらって何とか仕事は進んだが、自分は無能だと感じた。

12月:会社に出勤できなくなり、休職となった。

*あるところまでいくと「休んではどうですか?」とアドバイスをしても、当人は頭が働いていないので「仕事は休めないんです」となる。

新しいパターンが入らなくなり、新しい行動が入らなくなる状態です(視野狭窄と言います)。

そうなってしまったら、病院に行って診断書を書いてもらい休職をすることが回復への一歩です。

EAPや社内の健康管理室

会社内に健康管理室が設置されているところもあるかと思います。

「休職の損失」について会社も知っておくと、部下の管理に目が届きます。

私はリワークの初日に「休職者1名を出すと100万円の損失になる」と教えられました。損失が出ているという事実を休職者は頭の片隅に入れながら、復職を目指してもらいたいというメッセージだと当時の私は捉えました。

会社も休職者を出すことの損失を知っておくと、メンタルヘルスケアの必要性が見えてくると思います。


EAPとは従業員支援プログラムの略称です。1940年台のアメリカにおいて、従業員の薬物依存性、アルコール依存による企業損失の対策として始まった取り組みです。

現在のEAPは

①生産性に関わる職場組織の取り組み

②社員の個人的問題の発見と解決の2点を援助するプログラム

として定義されています。日本のEAPはメンタルヘルス問題との関係において注目されてきています。


ストレスチェック

事業者はこのチェックを取り入れることが2014年から義務となっています。ですが、プライバシーが多く関わるので全員チェックを受けなければならないという強制はありません。

ストレスチェックはセルフケアを促すためのきっかけになります。

数字にするとわかりやすいのが残業は月80~100時間で過労死認定です。メディアにも多く触れられるようになったので、ご存じの方も多いと思います。こんなに残業したら身も心も壊れます。



セルフケアは一番の基本

「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の概要の基本骨格というものがあります。4つの骨格からできており

「セルフケア」

「ラインによるケア」

「事業場内産業保健スタッフによるケア」

「事業外資源によるケア」

「ラインによるケア」とは管理監督者による職場環境の改善と評価、部下からの相談への適切な対応などがあたります。

自分に起こりやすいサインを挙げてみよう

リワークでは、これからの自分の体調不良予防に役立てるワークもしました。

私の場合を書いてみます。

身体面
寝付けなくなる(考え事が堂々巡り)、下痢、胃痛、頭痛、耳鳴り、めまい、瞼や顔の痙攣、歯の食いしばりが翌日にも痛みが残る、風邪をひく(ストレスから解放され、ほっとした時)

行動面
休みがちになる、余暇の予定もキャンセルするようになる、同じものやカテゴリーのものを見続ける、集中力がなくなる、簡単なミスが増える、処理能力が落ちる、音楽を聞かなくなる、無表情、人と会うのが嫌になり避ける、お金がないのに買い物をする

精神面
不安と緊張が取れなくなる、イライラする、考え込み抜け出せなくなる、切り替えができず立ち直るのが遅くなる、楽しいもの感動するものに反応しなくなる、爆発して大声を出す、依存するものに逃げたくなる

リワーク仲間の内容も参考になりました。

身体面
腰痛(ぎっくり腰)、背中に痛みが走る、力加減がわからなくなる、微熱(左右の腋下検温で温度が異なる)、過食から食欲不振になる、体重が増える、耳抜きをしたくなるような閉塞感、額に汗をかく

行動面
とりあえず寝るようになる、明るい場所を避けるようになる、部屋を無音にする、涙脆くなる、飲酒が倍になる、窓からの光が眩しくガムテープを貼って防ぐ

精神面
他人が怒られている人を見ると自分も同じように感じてしまう、タスクリストを見ても優先順位がつけられない、人の言動が気になる、自分のせいと思う時期がある

最後に

いかがだったでしょうか。自分に起こりやすいサインで共感できるものもあったかと思います。

ですが、体や心のことは1人1人異なるのでストレスサインも個々の数あります。

調子が悪かった時期を思い出せる人は上げてみると、今後の自分を守る予防する1つの方法になります。

あまり不調がないんだよなという人は、反対に状態のいい時がこんな時と上げてみると、いつもと違うなというサインに気がつけるかと思います。

この記事が何かのお役に立てたら幸いです。また次の記事でお会いしましょう。

参考図書:産業カウンセリング 産業カウンセラー養成講座テキスト 
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会

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