こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害や休職、復職を経験しています。飄々と軽々と過ごせるような適応障害との暮らし方や気づきをお届けします。
今回は、適応障害という病気になってできるようになったな〜ということを書いていきたいと思います。
自分の話をできるようになった
カウンセリング受ける中で「自分はどうしたいのか?」考え答える経験を積みました。
アサーティブコミュニケーションの存在を知って、相手だけでなく自分にも誠実になることの大切さを知り、自分を大事にするようになりました。2つが噛み合わさって、自分の話や存在を過小評価せず堂々とできるようになりました。
私は今もですが物心ついた時から「話を聴く側」にずーっといました。話をする人が周りに多くいたこと、話を聴く方が勉強になるし、沈黙が日常的であったこと。正直に「自分のことを話すより、話を聞いている方が好き、というか楽」「自分の話なんて大したことないから、話す価値はない」と思っていました。
しかし、「人の話を聴く方が好き、というか楽」と言っても話の聴き方なんて私は自己流で何も知識がありませんでした。それを知らないから抱え込みすぎて病気になった原因の1つでもありました。復職支援(リワーク)中に、臨床心理士さんの仕事の生い立ちを知る中で、傾聴技術を学ぼうと思いました。産業カウンセラーの養成講座の中で、実習時間と自己のワークで話を聴く側のポジションや知識を学びました。それを行なったことで、自分の感情と相手の話が混ざらないように話を聴く術が身につき、話を聞いた後のストレスが減っていました。
以前の私であれば、全て受け止めすぎて気持ちが重くなる場面もありました。それを分けられるようになったのは大きな成長でした。こういう知識があるから、カウンセリングでは安全に話せる場なのだと気づきにも繋がり、カウンセリングは自分の話をする練習として大いに利用しました。
自分の過去を癒すことができた
水澤都加佐さん監訳の「共依存かもしれない」を読んで、自分の過去を癒すワークを行いました。邪魔が入らず、落ち着いて行える空間で向き合うことで「辛かったね、すごい頑張ったね」と実は傷ついていた自分を褒めたり、許す作業をしました。リワークに通える状態の時に向き合い、目の前が晴れやかになった感覚になりました。こちらでも書いています。
人を気にかけるエネルギーを減らせた
リワークや傾聴技術を学ぶ中で、自分が病気に至った原因がゆっくり紐解かれて行きました。「嫌われる勇気」を読んだことで「これは誰の課題?」と分析するようになり、エネルギーの出し方を考えるようになりました。これも繰り返していくと、馴染んできて気持ちが楽になってきたと感じています。
また、人にかけていたエネルギーを自分へ向けることで、日常生活でも「自分の心地よいもの」「これをやっていると心が穏やかになること」「自分の正直な気持ち」に目が向くようになり、メンタルケアができてストレスが減っていく感覚がありました。「自分軸」という言葉が目にされますが、この感覚が「自分の中心に軸が戻る感覚」なのかなと感じています。「ご機嫌は自分で作るもの」という言葉が私は始め「?」と疑問でしたが、今はその意味がわかるようになりました。
優先順位がつけやすくなった
自分に素直になってくると、やりたいことが1つずつ、少しずつ溢れてくるようになりました。
やりたいことに取りかかるには、他の用事や予定をどこに組み込もうかと考えるようになりました。慣れてくると、いらない手順はないだろうかと省いていく大切さも知りました。
これは仕事で大いに身についたことでした。同僚や上司、後輩に言われたこと全てに対応していたら時間が足りなくなる。自分でなくてもできることは同僚や後輩にお願いする。本当に必要な仕事なのか?と一呼吸置いてから上司のアドバイスや指摘に取りかかる、または手放す。自分の役割や期待されていることを認識しつつ、それも力を入れないとできないことは省く。とりかかっても変化が見えないものは手放す。
一つ心に留めていることがあります。人からお願いされたことを「手放す」ことは「相手が期待されたことをしない」意味になるので、相手に嫌われることも受け入れるイメージでいます。相手に嫌われることが私は怖いことでした。1つ前の人を気にかけるエネルギーの話で、嫌われる勇気の本を読んだことでマインドセットが大いにできたなと感じています。
人と話すことが苦手でなくなった
人の話を聴いて価値観を広げる楽しさを更に知りました。自分の話もできるようになったことで、対話することの楽しさもつかむことができました。今は楽しく心地よい空間をつくることの面白さにもつながり、雑談の大切さに気づきはじめるところまできました。
傾聴を学んだ後に、対話の方法を学び、相手の話を引き出す質問やリアクションの仕方、自分が聴きたいことではなく相手が話したいことを促す質問、相手の気づきを促す質問、対話のゴール設定、相手の波長に合わせることを知りました。そちらも実践をすることで、初めての人と話すこともより苦手ではなくなり、自分に壁をつくらず人と関わることができるようになりました。と言っても毎回こなしているわけではありません。
「聴く姿勢と話のキャッチボール」2つの経験を積む中で「自分の話」という自己開示がスムーズな対話や関係性を作るために必要になりました。カウンセリングという安全下で「自分の話をする」ことができたため、大したことのない自分の話も少しずつできるようになりました。
以上が、病気になってできるようになったことでした。
この記事が何かのお役に立てたら幸いです。また次の記事でお会いしましょう。
コメント