こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害や休職、復職を経験して、これは飄々と軽々と生きていけるんじゃないか?と学んだことや思ったことをコツコツお届けしたいと思います。
今回は、先日職場の嘱託産業医(精神科)の講演があった産業医面談について書いていきたいと思います。嘱託産業医が作成した資料を参考にしています(掲載許可をもらっています)。
産業医面談が実施される時
- 健康診断の結果、異常の所見がみられた場合(基準値からの逸脱など)
- ストレスチェックで高ストレスと判定された場合
- メンタルヘルス不調により就業に影響がある場合
- 休職中のフォローや復職について検討する場合
私の場合は4つ目に当たったため、実施に至りました。休職&復職中は月1回ペースで面談がありました。
高ストレス者が産業医面談を受ける割合
ストレスチェックの結果で高ストレス者と判定された方の6割は「何もしなかった」
面談を申し出なかった理由
- 「それほど深刻ではないと思った」30.2%
- 「時間がなかった」23.9%
- 「どう対処していいかわからなかった」15.7%
- 「どうせ何も変わらない」「職場にバレる・不利益を被る」
※数字は嘱託産業医の調べより。
*メンタル不調を起こして病院を受診する患者の中に高ストレス者の判定を受けて何もしなかった方が少なからずいる。 *産業医面談を行なっていれば病気になったり、休職したりせずに済んだ可能性もある。
労働安全衛生法に基づくストレスチェックは毎年必須でした。
私も休職前にストレスチェックはして、「なんかすごい悪い状態みたい」と言うのは見えました。結果の情報を人事に送るボタンを押しても全く進まず諦めてしまい、3つ目の「どう対処していいかわからなかった」のです。「気づいていながら動けない」ってもどかしいです。
今ならば、対処の知識やどこを頼ればいいかもわかるので、同じ状態になっても、おそらく何かしら道は開けそうです。ですが、休職前の精神状態で行動を起こせるかというと、私は今も自信を持ってできるとは言えません。
産業医面談ではどんなことを話すの?
生活習慣
産業医面談では、睡眠や食事、運動習慣、飲酒や喫煙などの生活習慣について聞かれることがある。産業医は従業員の健康状態の改善や、本人も気づいていない体からのSOSを発見することを目的に質問している。正直に答えることが自身の健康を守ることにつながる。
医療機関の紹介
産業医はこのように日常業務で面談をするが、カウンセリングをしているわけではなく、産業医面談は診断も治療も行わない。必要と判断した場合に、医療機関を紹介する立場である。
話した内容は守られる
産業医は中立な立場を取っている。また産業医には守秘義務があり、面談で知り得た情報を口外してはならないことになっている。職場に伝えた方が良い内容は本人の了解も得て伝えている。面談は医師との一対一で行われ、上司などが同席することもしないため、安心して受けられる。
労働安全衛生規則
漢字が多くて読みにくいですが、「労働安全衛生法」及び「労働安全衛生法施行令規定」に基づき
「労働安全衛生規則」が作られました。産業医が行う職務の規則が以下です。
労働安全衛生規則第14条第1項
①健康診断の実施とその結果に基づく措置
②長時間労働者に対する面接指導・その結果に基づく措置
③ストレスチェックとストレスチェックにおける高ストレス者への面談指導その結果に基づく措置
④作業環境の維持管理
⑤作業管理
⑥上記以外の労働者の健康管理
⑦健康教育、健康相談、労働者の健康の保持増進のための措置
⑧衛生教育
⑨労働者の健康食害の原因の調査
私の職場の産業医面談
毎月行われている産業医の面談は上記の法規面談ではない。職員の保健指導を目的として行なっている独自のサービスである。
産業医相談の始まり
- 職員が内科的・精神的なことで先生に相談できる機会を作ってほしいと言う要望。
- 相談の希望があった時に時間を作ることでスタートした。
- 当初は産業医面談を希望する人がいなかった。
- 安全衛生委員会で、どのようにしたら気軽に相談できるようになるかを検討した。
- 職場に産業医が来ていることを知ってもらうこと、気軽に相談できる場だと知ってもらうことを目的に毎月2名ずつ指名して相談を設定する、自ら相談を希望される方もその枠で使うこととした。
実際の職場で相談はどのように行われているか
質問は仕事のこと、健康のことが中心で、話題は趣味・家族・ダイエットのことなど様々。
目的は産業医がいるんだ、困った時には相談ができるんだと知ってもらうことで、実際に不安なことや困っていることを相談しても大丈夫である。
面談する際にはいつも、職場にとっても本人にとてもプラスになるような結果にバランスを考えながら、職員の方が健康で長く働けることを目指したいと考えている。
最後に
今回は私の職場オリジナルの産業医面談の内容でした。
産業医は必ずしも精神科を担当している産業医ばかりではないとのことです。整形外科や内科の専門が産業医になることもあります。そんな場合、メンタル面の相談をされても適切な対応は医者側もできず「主治医と相談してくださいね」と言う返答になることが多いとのことです。
圧倒的に「精神科の医師」の数は足りていないとのことです。
この記事が何かのお役に立てたら幸いです。また次の記事でお会いしましょう。
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