こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害や休職、復職を経験しています。飄々と軽々と過ごせるような適応障害との暮らし方や気づきをお届けします。
前回、休職前になにがあったの?~仕事編~を書きました。
書いていて、苦しいこともあったけど同じくらいできるようになったこともあったな、とぼんやり思ったので、今回は辛かったけどできるようになったことについて書いていきたいと思います。
0.5つ目の職場
あるものでこなす、考えて対処する
アルバイト経験です。学生時代から移動支援のバイトをしていました。
1人で利用者の方を相手にするので、利用者の方が不安になったりパニックになった時は、自分でなんとかしないとなりません。
特に外出支援はあらかじめ「◯時の映画を予約しているので、ここでお昼を食べてきてもらいたい」とプランを立ててくれる家族もいます。反対に「◯円あるので、これで◯時までお出かけお願いします」とノープランの家族もいます。そのため、自分でいくつか外出先の候補とタイムスケジュールのイメージをしておく必要があります。
あるお金でこなす、残り時間でこなす、この場所が空いてなかったらこの公園に行こう、と候補を持っておく。この利用者さんはこの場所が好きだから何時には声をかけて出よう。計画力や考える力をここで養えたと思います。
1つ目の職場
「普通ってなんだろう」と問いかけるきっかけが生まれた。
利用者さんのたちの予想斜め上以上の180°、360°のイレギュラーな場面や思いもよらぬ返しを多々経験することで「普通って捉えていたらメンタルやられる」と頭によぎりました。その悟りは私に「受け止める許容範囲を大きくしてくれた」出来事でもありました。
そこから、現在も同じ業界で働いていると「普通はさ」という言葉も日常会話の風景のように入り込んでいます。
この「普通」って世間一般の基準が作られているもので、それに当てはまらない人たち、適応障害を患って休職した私も含め「普通ってなんなんだろうな?普通ってないんじゃないかな?」と捉え方を広げる1つになりました。
先輩たちの長所を吸収できた
- 裏ごし器のように文章添削が細かく、文章構成を鍛えてくれた管理職
- チームにも後輩にも良し悪しを伝えられる指示力と存在で信頼を示すリーダー
- 「分からなければ動く」とすぐに行動し、外部とやり取りができるリーダー
- 効率的に進めるために取捨選択し、利用者の力も能力値を見て使える先輩
- 他業種経験から予想外のアイディアを発案し、ピリッとした空気を和ませる先輩
- 真面目だけど余裕さもあるエンターテイメント性格の利用者にも人気者の年上同僚
働く意味を頭でも体でも体感する社会人3年間って、正直辛い経験の方が多いと思います。そんな中でも、私は先輩たちの秀でたものを少しでも得られたよなと振り返ると思います。
毎回上に書いたようなことができるわけではありません。そして全てを完璧に会得したわけではありません。「先輩たちの素敵な部分を得られたな」と心の拠り所に今もしています。
勉強してきたことを活かせた
大学では音楽療法を専攻していました。音楽の体験をすることで身体面の機能維持、精神面の安定、社会性の機会提供を行い、QOL(Quality of Life)生活の質を向上させます。楽器を演奏したい、音感をつけたい、と音楽の技術を会得するのはピアノ教室やリトミックという音楽教育です。
1つ目の職場では、利用者の方が通う事業所の歌を作ったり、合同運動会にて大人数でできる音楽療法のプログラムの1つを採用してもらい、実行することができました。
2つ目の職場
背中を預けられる存在と経験
色々良かったことを書いていますが、何回も言われて理解できず怒られたり、たくさんミスして迷惑をかけたこともありました。
そのため1つ目の職場では、私はゆとり世代に間違われ役立たずの印象なんだろうなと自分では感じていました。
そんな印象を自分に抱えた2つ目の職場では、たった3年の経験が活かせる場面が多々あったようで「こっちは私がやるから、女性の方はヒョーかるさんに任せた」と信頼をおいてもらえる仲間がいました。
そんな方と仕事をする中で、頼り頼られる「バディ」感がある環境は1つ目の職場では得られなかった「信頼」と「所属感」を経験しました。
傾聴とファシリテーション
適応障害を患ったきっかけの部署でのことです。苦い経験が多いですが、その中でも「傾聴」の履き違いに気づけたこと。初めましての人たちでも会議を実りある時間にする「ファシリテート」が必要だと気づけたことでした。
相談業務では他の事業所の相談員との集まりが多くありました。その中で、ケース検討をスムーズにこなす方や発言しやすいように空気を作ることが上手な方、雲の上の存在で私にはできないけれど、憧れるなという人たちがいました。
「傾聴」については職場外でカウンセラーの実習をし、実践したことで得られ、「ファシリテーション」も職場外で勉強し、実践したことで得られていきました。
仕事だけでは乗り越えられず、+αの勉強が必要な分野もあると身をもって知りました。大人になっても学んで活かせる楽しさを感じた経験でもありました。
チーム作り、得意を伸ばす、頼る
復職支援で得た心理学の知識に加え、他のビジネスパーソンが取り入れている習慣や考え方、学んでいる本を読み進めていく中でトライ&エラーをして、チーム作りの手応えを得られる貴重な経験をしました。
特に取り入れたのは「チームの1人1人の〈向き・不向き〉を活かしていくこと」「『私、やりますよ』の意欲に頼ってお願いすること」は私の中でも大きな成長でした。不向きもできるようになりたい自分。「やりますよ」と言ってくれたことをお願いできない自分。この自己理解があったことで、その人が向いていることをやってもらう、手を差し伸べてくれた意欲に頼ることへ踏み出せました。
この記事が何かのお役に立てたら幸いです。また次の記事でお会いしましょう。
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