ビジネストレーニング(1)行動と人を切り離して考える客体化

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ビジネストレーニング

こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害になり休職、復職を経て、週末は借りている畑の世話をしながら現在も同じ業界で働いている30代です。

今回はリワーク(復職支援)へ通うことが安定し、同時に行っていたビジネストレーニングを受けた際に教えてもらったことを書きたいと思います。複数回に分けて書き出すと思うので(1)とつけていきます。

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ビジネストレーニングとは

直訳すると仕事の訓練ですね。

私が通っていたクリニック、リワークでは職場へ復帰する準備という意味合いで作られていました。クリニックでは主治医やカウンセラー、リワークでは臨床心理士や保健師、ビジネストレーニングではビジネストレーナーという方々がサポートをしてくれました。今思うとトレーナーはコーチングや企業講師もやっている方なんだろうなと思いました。カウンセリングと同様に1対1でトレーニングを受けました。

今までリラックスして自分の気持ちを話したり、気持ちが解れてきたリワーク仲間と自己との向き合いをしてきた中、トレーナーから名刺を渡されて「いよいよ職場へ復帰する段階なんだ」と気持ちがピッと正された記憶が今も覚えています。

ビジネストレーニングの段階

1、現状確認

2、原動力の確認

3、成長意欲の確認

4、目標設定

今回は現状確認について書きます。

現状確認

現状確認の実施内容

・組織における立ち位置

・対人関係確認

現状確認で明確にすること

・自分自身を知ること

・現在のポジション(周囲との関係性)

結果確認

トレーニングの達成度により適宜変更


組織における立ち位置や現在のポジションを認識しておくことは、自分が仕事で気にかける範囲を超えて仕事をすることの抑制になります。

「そんなの当たり前でしょ?」ともう身についている方は問題ないと思います。

適応障害になった私は管理職でもないのに管理職が行う部分まで考えてしまい、オーバーヒートしていた時期もありました。

自分のポジションが担うべき業務や役割を言葉として認識しておくことはできますが、次にぶつかるのは自分の感情面や性格面との折り合いになります。

人生や仕事において譲れない部分や大事にしたい部分です。そこの折り合い方法は地道な自己分析と振り返りを繰り返してわかってくる時間がかかるところです。気がついたら変わっていたという感覚です。

現状確認で明確にする「自分自身を知ること」はまさにリワークで知り得た心理学(対人関係療法、交流分析、キャリアアンカーなど)で自己覚知の作業でした。

リワークで知識を得て、ビジネストレーニングは知識を実践に活かして自己覚知をしていきます。

次に1回目のトレーニングで学び、実践したことをお伝えします。



客体化

人の考え方は経験と知識でつくられます。

例えば:雪の日に自転車で転んでしまった人を見た

という出来事があり、私とあなたが同時に目撃しました。

私は雪の日に転んだ経験があります。転んだ人の出来事を私の経験と知識で捉え

「あ〜あ、雪の日にスピード出すとそうなるよ」と思います。

あなたは雪の日に転んだ経験がありません。転んだ人の出来事をあなたの経験と知識で捉え

「雪の日ってあんなに転んじゃうんだ…めっちゃ痛そう!」と思います。

私とあなたの経験と知識は違うものです。違うだけで、同じ出来事でも上記のように全く違う捉え方で受け止めます。

私の考え(意見)≠あなたの考え(意見)なのです。

一人の人間を認識するとき、体の格好やその人の外見に加えて、その人の考え方や価値観も加わって一人の人と認識します。これを一体化と言います。(言葉は考え方や価値観を作るものであるため、言葉はその人を認識する大事な要素になります。)

ですが、仕事においては人と言葉、人と価値観を切り離すことでスムーズにこなせることがあります。

例)一緒に仕事をしている部下がクライアントの依頼を誤発注した。あなたは自動思考で「何してんだ」と苛立ち(50%)と「こいつには任せられない」と残念な気持ち(40%)を抱えた。

苛立ちと残念な気持ちで叱責したくなると思いますが、それはあなたの感情の発散です。

部下は何を考えているのか突き止めたくなると思いますが、修正したいところは「クライアントの依頼を誤発注をした」という行動の部分です。

そのため、その人から行動を切り離して「行ったコトや起こってしまったモノ」について焦点を当ててみます。これを客体化と言います。

「あなたがクライアントの誤発注をしたことで~~な損失になる」とその人が悪いというメッセージになり、心理的ダメージを受けます。

誰を主語にはせず「クライアントの依頼の誤発注をすることで起こり得るリスクは~~です」と客体化にして捉えて部下に伝えていきます。

客体化を感じるワーク

この客体化を経験で行うことが

・普段通らない、新しい道を通ってみる
・普段入らない、新しいお店に入ってみる

という取り組みでした。何それ?と思いますよね。

初めての場所も数回通ったりすると慣れていく感覚になると思います。初めての道やお店(価値観)は、初めに違和感を感じます。数回通ると馴染んでいく感覚が価値観が広がる定着です。

皆さんは学生時代に初めてのクラス、社会人になって初めての職場、新しい道、お店などを通って「自分が浮き足立って、一歩引いてそこに居る感覚」になったことはありますか?これが客体化の感覚です。そして、数日、数回通ったり場に触れることで慣れていく場合もありませんか?

自分で触れる、踏み込む回数を重ねることで慣れていく感覚が「価値観を広げる体験」初めて通る道やお店に入った感覚が「客体化を感じる体験」となります。この取り組みは2つの効果があり、これを誤発注の例で伝えた仕事場面にも実践できるのです。

最後に

言葉で表すのは難しいのですが、実際に体験してみると言葉の意味が理解できました。

これを経験してから、何かマイナスなことが起こった時に人と出来事を切り離して捉え、修正が必要なことを伝える技術が身につきました。そして、価値観を広げて「~~なこともあるよね」と余裕を持てるようになりました。

もしヒントになりましたら、通ったことのない道を通ったり、まだ入ったことのない気になるお店に入ってみることを試してもらえたらと思います。

コロナ禍の2022年ですと「まだ見たことのないテレビ番組」や「まだ使ったことのないアプリ、オンラインサービス」も有効かもしれません。

この記事が何かのお役に立てたら幸いです。また次の記事でお会いしましょう。

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