こんにちは、ヒョーかるです。私は福祉業界で適応障害になり休職、復職支援を経て、週末は借りている畑の世話をしながら現在も同じ業界で働いている30代です。
今回は、復職後に安定し、自分をアップデートしたいと思い取り入れたことをお伝えしたいと思います。
アサーティブになる
アサーティブとは相手を尊重しつつ、自分の意見や要求、感情を率直に、誠実に、対等に伝えるコミュニケーションの方法です。
「アサーティブな話し方・伝え方」森田汐生 現代けんこう出版
アサーティブコミュニケーションと言われています。率直とは、ありのままで隠すところがないことです。率直という言葉も私はこの時まで知りませんでした。
そして内向的な私は「こんなこと出来るのかな」と思っていましたが、この2つの文でハッと気が付きました。
「コミュニケーションがとれるかどうかは性格ではなくスキルの問題」
「内向的、社交的であっても、言いづらいことを相手を尊重しながら伝えることは難しいもの」
この部分を読んで、「伝えることは難しいことなんだ、みんなそうなんだ」と思えました。どうしても自分は劣っていてマイナス域の人間だとずーっと思っていたため、私はこの文章に救われました。
アサーティブを支える柱【誠実・率直・対等・自己責任】
アサーティブを支えているのは、相手と真摯に向き合おうとする心の持ちようで、4つの柱として紹介されていました。
誠実 自分や相手に嘘をつかないこと。まず自分の気持ちに素直になる。 友人の誘いに「今回は行きたくないな、1人でいたいな」と思ったら、きちんと断るのが誠実な対応。 無理に誘いに応じることは自分に誠実ではない。
したいこと・してもらいたいことをぼやかさない。これは断れない私には無理なんじゃないかと思っていました。
「無理に誘いに応じることは自分に誠実ではない」という言葉に
「あぁ、確かにそうだな…」と感じ、変えてみたいなと思いました。
でも、断るって悪いことと思っていませんか?私は思っていました。ですが、アサーティブコミュニケーションを続けていくと、むしろ出来ないのに出来ると答えてしまう方が相手にとってマイナスになるんだと気が付いたら、取り入れやすくなりました。
仕事だったら出来ないのに引き受けると、時間が経ってから他の人がやることになったり、日常ですと「予定あったんだね、ごめんね」と大切な人に気を使われることになります。
率直
「言いたいように言う」ではなく「伝わるように話す」。
「みんなが困っている」など第三者を主語にせず
「私」を主語にして伝える。
「私」を主語にして伝える方法は「アイメッセージ」と言います。いきなり伝わるように話す、って言われてもどうやるの?と思いますよね。「私は〇〇だと思う。私は〇〇だと感じた」とアイメッセージから私も取り組み始めて、率直に言う経験を積みました。
この「言いたいように言う」と「伝わるように話す」は慣れてくると捉え違いやすいかと思います。
私はアサーティブコミュニケーションを続けていて、時々「自分が言いたいだけになってないかな?」と振り返る時があります。
「伝わるように話す」ってとても重要なで難解な技術です。それは、言葉の受け止め方は1人1人異なり同じフレームで受け止めてはいないからです。
だんだん慣れてくると、相手のチャンネルに合わせて口調や文言を選び取って話している自分がいますが、これで合っているのかな?と時に振り返りたくなります。
対等
自分を卑下したりせず、相手と向き合うこと。
自分も相手も尊重し、堂々と落ち着いているのが、アサーティブな態度。
役職や役割を無視する態度とは異なり、相手と自分の立場を理解した上で、人間として対等に向き合う。
自分を卑下することは日常茶飯事でしたが、堂々と落ち着いて相手と向き合うことで相手の口調や態度も変わってきた場面がありました。
卑下し始めると「大したことでは…」「いやいや、私だってそんな…」と井戸端会議みたいな内容になって、結局何を伝えたかったんだっけとその時間と場面を無駄にしていることがありました。自分と相手の時間を大事にするためにも、対等に伝える・聴くことの大事さがわかりました。
自己責任
伝える、伝えないなどの行動を自分で決定し、その結果に責任を持つこと。
「自分で自覚的に」選んでいれば、その結果がどうであろうと納得しやすく、その結果も受け入れやすい。
「〇〇に言われたからやった」「断れなくて…」ではないのです。これは現在もよくよく身に沁みます。伝えることだけがコミュニケーションではないので、伝えない選択もありです。
「あの時、言うのはやめておこうと決めたのは自分だ」と振り返ると
不思議と「やっておけばよかった~伝えておけばよかった~」と自責をしたり、
「あの人が言ったからやったのに~」と他責に向ける感情が減ってきました。
以上がアサーティブを支える4つの柱です。
伝えれば相手は分かってくれるとは限らない
そして、一番大切なことがこれです。
「言いさえすれば相手は分かってくれる」という思い込みは捨てて、話し合う必要がある。
身近な人に対しても、言葉を尽くさなければ伝わらないし、たとえ言葉にしたとしても理解に至らないことはたくさんある、という前提に立つことで、コミュニケーションは深まっていきます。
きっと振り返っても、また忘れていく心掛けだと思うのです。尽くしても慣れてくれば、言葉が足りなくなって、誤解やすれ違いが起こります。
「言いさえすればわかってくれる」という思い込みは、トラブルがあった時に思い出せると、「相手が悪い」「私が悪い」と方向を向けなくても、「言葉が足りなかったのかもしれない」と捉え方を変えることが出来ます。
DESC法に沿って、率直に伝える
では、アサーティブになるにはどのような手順で手に入れればいいか。DESC法というワークを用いて、まず文章を作っていきます。
まずDESC法は問題解決のために使われます。そのためには自分の考えや気持ちを整理して、明確にしてから話す必要があります。
と聞くと、頭を使う面倒なことと思われるかもしれませんが、聞いてみてください。
D:describe 描写する
自分が対応しようとする状況や相手の行動を描写する。相手と自分が共有できるように客観的、具体的に述べる。
例を出してみます。アパートの上の住人が、夜中に洗濯機を回してうるさい。これを問題解決するためのアサーティブな伝え方をDESC法で作ってみます。
D:こんにちは。下に住んでいる者です。夜中に洗濯機を使われていますね。
E:express, explain, empathize 表現する、説明する、共感する
その状況や相手の言動に対して、自分の主観的気持ちを表現し、説明する。特定の事柄や言動に対して明確に、あまり感情的にならずに述べる。
E:夜でないと回せない時もありますよね。私は昼間に仕事に出るので、夜に洗濯機の音が気になって眠れずに困っています。
S:specify 特定の提案をする
相手に望む行動、妥協策、解決策などの提案をする。具体的、現実的に、小さな行動の変容について、明確に提案を述べる。
S:平日だけでも時間をずらしていただけないでしょうか?
C:choose 選択する
相手が提案を肯定した場合や否定した場合を想像し、それに対して自分はそれぞれどのような行動をするか選択肢を示す。その選択は具体的、実行可能なもので相手を脅かすものではないように注意する。相手にもNOという権利があります。
C:(はい)ありがとうございます。とても助かります。
(いいえ)そうしましたら、平日に使う回数を減らしてもらえないでしょうか?または、近くにコインランドリーもありますが、いかがでしょうか?
という感じです。
この人は何を困って何を自分に要求しているのかということは相手に伝わると思います。
コミュニケーションには4つのキャラがある
よく取りがちな態度、よく耳にする例としては3つに分類するとこうなります。
- おこりキャラ(攻撃的・直接的)「あーもう!うるさいんだけど!」
- ひるみキャラ(受け身的・非主張的)(相手に嫌な顔されるだろうな…我慢しよ)
- いやみキャラ(作為的・非言語で怒る)「時間にしばられずに出来ていいですねー」
人はこの3つのコミュニケーション方法や癖も使い分けながらとっています。率直に伝えることが一番誤解なくスムーズにより良い人間関係が築けると思いますが、必要な時には使う必要があるので、してはいけない方法ではないと思います。
何回も断っているのに勧めてくるのをやめてもらいたい時は「いらないといっています」とおこりキャラで伝える方が効果的なこともありますし、
ここはあえて断らない方が相手のためだなと思う時は、ひるみキャラで相手に合わせることで相手も救われる時があるかと思います。
ちょっと気持ちが弱っていて気にかけてもらいたい時は「いいな、みんな楽しそうで」といやみキャラでつぶやいてみることで「どうしたの、そんなツンツンして」と話しを聴いてもらえることもあると思います。
最後に
3つのキャラに4つ目のさわやかキャラ(対等)アサーティブなコミュニケーションが加わることで、1つ引き出しが増え、自分の話し方や聴き方の幅がアップデートされていくと思います。
軽々と楽に人間関係を築くためにも、知っていて損はない知識だと私は思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今が辛くても、先は幸せなことが待っています。
また次の記事でお会いしましょう。
※引用部分は 「アサーティブな話し方・伝え方」森田汐生 現代けんこう出版 を参考にさせていただきました。
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